トップページ > 青空文庫占い:結果

「こいつがまた、いい機械なんです。」
旅人にそう言って、将校は、もう知りつくしたはずの機械を、あらためてほれぼれと眺めた。
ただの義理だった。
旅人は司令官に頼まれて、しぶしぶ来ていた。一人の兵士が、不服従と上官侮辱で処刑されるから、立ち会ってほしい、と。
この流刑地でも、この処刑に対する関心は低いようだった。
荒れ果てた深い谷の底に、小さな場所があった。周りの斜面には草が一本も生えていなくて、谷底に将校と旅人と囚人。
囚人はぼんやりとしていた。大きな口に、汚れるにまかせた顔と髪。
隣にはもう一人兵士がいて、重そうな鎖を握っていた。囚人の首、手首、足首には小さな鎖がくくりつけられてあって、それぞれをつなげる鎖がまた別にあり、最後に兵士の持つ重い鎖にまとめられていた。
しかし、囚人は犬のようにおとなしくしていたので、鎖を外して、この谷間の斜面で勝手に走り回らせても、処刑執行の際に口…
https://www.aozora.gr.jp/cards/001235/card46343.html
処理時間:0.16342282295227050781秒
データ取得試行回数:1回 ブロック判定︰0回 ルビ判定︰0回