作品名:
彼岸過迄
作者:
夏目 漱石書き出し:
事実を読者の前に告白すると、去年の八月頃すでに自分の小説を紙上に連載すべきはずだったのである。ところが余り暑い盛りに大患後の
身体をぶっ
通しに使うのはどんなものだろうという親切な心配をしてくれる人が出て来たので、それを
好い
機会に、なお二箇月の暇を
貪ることにとりきめて貰ったのが
原で、とうとうその二箇月が過去った十月にも筆を
執らず、十一十二もつい紙上へは
杳たる有様で暮してしまった。自分の当然やるべき仕事が、こういう風に、
崩…
図書カードURL:
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