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青空文庫占い:結果

古来、人々は悩みがあると、四つ辻に立ち、聞こえてくる言葉で物事を占いました。これを『辻占』と言います。

青空文庫占い

作品名:

ある日の経験

作者:

寺田 寅彦

書き出し:



 上野の近くに人を尋ねたついでに、帝国美術院の展覧会を見に行った。久し振りの好い秋日和で、澄み切った日光の中に桜の葉が散っていた。
 会場の前の道路の真中に大きな天幕張りが出来かかっている。何かの式場になるらしい。柱などを巻いた布が黒白のだんだらになっているところを見ると何かしら厳かな儀式でもあるように思われる。このようにして人夫等が大勢かかって、やっとそれが出来上がったと思う間もなく式が終って、またすぐに取りくずさなければならないであろう。
 博覧会の工事も大分進行しているようである。これもやはりほんの一時的の建築だろうが、使っている材木を見るとなかなか五十年や百年で大きくなったとは思われないような立派なものがある。なんだか少し勿体もったいないような気がする。こんなものを使わなくても、何か鋸屑のこくずでも固めたようなもので建築材料を作ってそれで建てたらいいだろうと思う。
 美術展覧会に使われている建物もやはり間に合せである。この辺のものはみんな間に合せのものばかりのような気がして、どうも気持が悪い。
 そういう心持をいだいて展覧会場へ這入はいった。
 日本画が、とてもゆるゆる見る事の出来ないほど沢山

図書カードURL:

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