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青空文庫占い:結果

古来、人々は悩みがあると、四つ辻に立ち、聞こえてくる言葉で物事を占いました。これを『辻占』と言います。

青空文庫占い

作品名:

商品としての近代小説

作者:

平林 初之輔

書き出し:



            一

 文学作品の大衆性の問題は、ルナチヤルスキイ等がいふやうに、文学作品の形式の問題に止まるであらうか? 更に進んでは、これは文学そのものに内在する問題であらうか? そして或る作品が大衆性を有するといふこと自体が、その作品の何か非常に望ましき芸術的なメリツト若しくは価値であるだらうか?
 私は最近まで、この疑問に対して「然り」と答へるのを常としてゐた。それどころか、秀れた文学作品は必らず大衆性をもつべきものであり、大衆性をもつといふことは、その作品がすぐれてゐるといふことの不可欠の条件であると考へてゐた。
 尤も、最近に、私は、この考へに多少の制限を加へて、出版商業主義の力が、文学の大衆性を決定する上に相当な役割を演じてゐるといふことを認めるやうになつて来たが、それでも、なほ、私は、この商業主義の力は、文学作品の大衆性に対して付随的な条件に過ぎないと考へてゐた。ところが近頃になつて、私は、文学作品の大衆性の問題は、文学の本質的な問題といふよりも、寧ろより多く、商業主義によりて決定される問題であり、大衆性といふことに関する限りに於いては、出版商業主義の力こそ、まさに本質的な要素であると信ずるやうになつて来た。
 そこで、私は、言はゞ、文学作品の芸術的価値に対立して、その商…

図書カードURL:

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