作品名:
水中の宮殿
作者:
野村 胡堂書き出し:
「お嬢様、大急ぎで鎌倉の
翠川様の別荘へいらしって下さい」
「どうしたの、爺や」
「どうもしませんが、夏休になったら、泊りにいらっしゃるお約束じゃございませんでしたか」
「でも、爺や一人で不自由な事はない?」
「私はもう六十八ですもの、どんな事があったって驚きやしません」
「まア、なんかあったの爺や」
立花博士の
遺児、今年十四になる綾子は、
呆気に取られて正平爺やの顔を見詰めました。
「お嬢様、それじゃ申し上げますが、――お嬢様が
此処にいらっしゃると、命が危いんです」
「そんな事が爺や」
「今朝、お嬢様のお部屋のバルコニーの欄干の
襖…
図書カードURL:
https://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56710.html
処理時間:0.11381983757019042969秒
データ取得試行回数:1回 ブロック判定︰0回 ルビ判定︰1回